- 昇給したけど基本給は変わらず手当がアップした
- 入社して10年だけど基本給は変わらない
- 給料の総支給額は30万円だけど基本給は13万円っておかしくない?
このように勤めている会社の給料で基本給が上がらないことに不満や疑問を持っている人へ、その原因と対策を紹介します。
ここには会社側にとって有利で社員にとってはデメリットになるからくりが隠されています。
なぜ会社は基本給を上げたがらないのか、その理由を把握して対策していきましょう。
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みんなの基本給ってどれくらい? 平均や昇給額について
基本給は職業や年齢によって違うので一概には言えませんが、厚生労働省の『令和元年賃金構造基本統計調査』を参考にすると以下のようになっています。
【正社員・正職員の基本給の平均】
年齢 | 男性 | 女性 |
20~24歳 | 21.7万円 | 21.2万円 |
25~29歳 | 25.6万円 | 24万円 |
30~34歳 | 29.7万円 | 26万円 |
35~39歳 | 33.6万円 | 27.2万円 |
40~44歳 | 36.8万円 | 28.8万円 |
45~49歳 | 39.9万円 | 29.6万円 |
50~54歳 | 43.6万円 | 30.6万円 |
55~59歳 | 43.4万円 | 30万円 |
60~64歳 | 34.5万円 | 27.4万円 |
どうでしょうか?
あなたの基本給は平均かそれ以上もらっていますか?
わたしはこの基本給を見たときに多いなと思いました。正直こんなにもらってなかったので。
それと60歳を過ぎると基本給が下がっていますが、これは定年をして再雇用されると基本給が7割とかに下がるのでそれが原因ですね。
あと歳を重ねるごとに基本給がアップしていますが、年功序列、終身雇用が崩壊してきた現在、今後はそれもなくなっていくと思われます。
単に年を取れば給料が上がる、女性より男性のほうが高い時代は終わり、実力や会社への貢献度で給料が決まるのがスタンダードになるでしょう。
基本給の平均アップ額ってどれくらい?
連合がまとめた2019春季生活闘争(春闘)のデータによると、調査対象となった5405の労働組合の昇給額の平均は5,997円となっています。
昇給額とは、勤続年数や年齢を基準として行われる定期昇給と勤続年数や年齢に関係なく行われるベースアップという昇給の合算です。
なので、昇給額の平均である約6,000円のうち基本給がどれくらいアップしているかは分かりませんが、1年頑張って働いても全体で6,000円しか上がらないということです。
ここから税金を引かれるので手取り給料はさらに減りますしね。
また昇給額って大企業か中小企業によっても全然違うので目安くらいに見ておいたほうが良いです。
あと先ほどの基本給の平均の表から30代のケースを計算してみると、35~39歳の男性で33.6万円、40~44歳の男性で36.8万円となっています。
つまり、5年で32,000円アップです。
ということは、1年で6,400円アップ。
連合の昇給額平均の5,997円とだいたい同じですね。
基本給が上がらない原因とは?
では基本給が入社してから変わらない、上がっていない原因は何なのでしょうか?
以下のような理由が考えられます。
- 会社に貢献できていないから
- 会社の経営が苦しい
- 社長が人件費を節約したいと思っている
- 会社都合(基本給を一度上げる簡単には下げられないから)
会社に貢献できていないから
まず基本給が上がらない原因が働いている本人にあるケース。
会社としては売り上げや利益に貢献してくれる社員にはお金を払えますが、貢献していない社員の人件費は赤字になります。
営業マンであれば売り上げ目標を達成しているのか、その他会社が求める働きをしているのか見直してみましょう。
やって当たり前のことだけをしている、言われた仕事だけをしている状態では基本給は上がらないでしょう。
会社の経営が苦しい
会社の経営が苦しい場合も基本給が上がらない原因になります。
というか上げたくても上がれない状態ですね。
業績が下がっている、現状をキープするのがやっとというような企業に勤めているのであれば基本給アップは厳しいでしょう。
社長が人件費を節約したいと思っている
会社が儲かっていてもそれを社員に還元しない経営者もいます。
それは社長の考え次第なので、社員がどうこう言える問題ではありません。
最低賃金さえ支払っていれば文句の言いようがないので、そういった経営者の下で働いているのなら難しいでしょうね。
基本給を一度上げる簡単には下げられないから
会社側の都合で基本給が減給になる場合は、労働条件の不利益変更といって本人の同意なくして実施する事は出来ません。
つまり一度基本給を上げてしまうと、いざ経営が苦しくなった場合などに下げるのが大変なんですよ。
だから会社としては上げたくないというわけです。
なぜ基本給ではなく手当てが上がるのか?
基本給は上がらないけど手取りが増えたり年収がアップしている人は多いですよね。
それは基本給以外の部分がアップしているから。
その多くが手当という形で給料に反映されています。
給料明細を見るとわかりますが、
- 業績手当
- 職務手当
- 役職手当
- 所定時間外賃金
などと書かれていると思います。
会社としては勤続年数や会社への貢献度に応じて、社員の給料を上げないわけにはいかないのでアップさせるわけですが、その時なぜ基本給ではなく手当を上げるのか?
それは基本給ではなく手当にしたほうが会社にとってメリットがあるからです。
基本給が増えると会社にとってボーナスや残業代の負担が増える
ボーナスの基準となるのは基本給で、残業代の計算も基本給がベースになります。
つまり会社としては基本給を上げると、ボーナスや残業代の負担が増えるというわけです。
基本給20万円、職務手当5万円の場合、20万円×2倍で40万円
基本給15万円、職務手当10万円の場合、15万円×2倍で30万円
毎月もらえる給料は同じでもボーナスになると10万円の差が出ます。
基本給をあげずに手当をあげるのにはこういったカラクリがあるのです。
会社としてはボーナスや残業代の負担が減るのがメリット、社員としてはその逆でデメリットになります。
基本給と年収自体を上げる方法
基本給を上げる方法と基本給ではなく手取り給料、年収自体をアップさせる方法を紹介します。
会社に交渉する
こちらでできることとしては交渉ですよね。
手当ではなく基本給をあげてくれと。
あとは会社の経営状態や社長の考え次第なので、何とも言えませんが言うだけ言ってみると良いでしょう。
きちんと会社に貢献することが前提
会社に交渉するにあたってきちんと貢献していることが前提です。
言われた仕事だけをしていて基本給を上げてくれでは対応してくれないでしょう。
でもきちんと会社に貢献して成果を出していれば、基本給が上がらなくても手当として付けてくれる可能性はあります。
基本給の高い職種、業界へ転職する
仕事には付加価値というのがあって、職種や業界でだいたいの金額が決まっています。
そもそも基本給が低い職種や業界ってありますので、勤めている企業がそれに該当するなら対策は厳しいでしょう。
その場合は、付加価値の高いもともと年収の高い業種に転職するのがおすすめです。
あと勤めている会社の業績や業界自体が衰退していくようなら基本給アップどころか給与アップも厳しいでしょう。
先を見据えて成長する分野や企業への転職を検討したほうがいいと思います。
副業で稼ぐ
自身の経験からも思いますが、基本給を上げてもらうことは容易ではありません。
基本給が上がらないことでボーナスが少なくなるデメリットはありますが、手当としてプラスされているならまだ良い方だと思います。
手当すら付けてもらえない、給料がまったく上がらないという企業に勤めている人もいますからね。
基本給を上げてもらうといっても手取りが数万円も増えることはあり得ません。
基本給がどうこうというより手取り給料を増やしたいのであれば、そこに労力を使わずに副業に時間を使う方が効率的です。
副業に関してはいろいろなものがありますが、わたしのおすすめはブログです。
パソコンとネットでできる副業は自宅にいながらできるし、アルバイトのように人に知られることもありませんから副業禁止の会社であってもバレにくいです。
ブログで副業する方法はこちらのサイトで詳しく紹介していますので参考にしてください。
まとめ
基本給があがらない理由はさまざまで、それが会社都合やそういう業界にいるのであれば転職も検討したほうが良いでしょう。
こちらではどうしようもないことですからね。
転職に関しては自分だけでやらずにプロにお願いしたほうが良いです。
転職エージェントというプロがいますので、頼ったほうが間違いなく良い企業へ転職できます。
詳細はこちらをご覧ください。
ただ基本給は上がらなくても、しっかり手当として付けてくれる会社なら良いと思います。
あとはしっかりと成果を出して会社に貢献する社員になると良いですね。
辞められては困る人材になれば会社も悪くはしないでしょう。
それが難しそう、そこに労力を使うのが嫌なら自分で副業して稼ぐのが手っ取り早いです。
会社が基本給あげてくれないと愚痴るより、自分で対策を打ったほうがよっぽど有意義ですからね。
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