- 葬儀屋っていったいどんな仕事をするの?
- 資格や経験は必要?
- 体力的、精神的にきつい?
このように葬儀屋って普通の仕事に比べて不透明な部分が多く、疑問に思うこともたくさんあるでしょう。
ここでは葬儀屋で働いていた私が学んだことや知っていることを紹介するので、この業界に興味がある、転職を考えている方への参考になれば幸いです。
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葬儀屋で働くことになったきっかけは、ブライダル事業からの異動
わたしが葬儀屋で働くことになったきっかけはブライダル事業からの異動です。
就職した会社は葬儀専門ではなく、冠婚葬祭業をやっている企業だったんですね。
もともとブライダルの仕事をするために入社したので、上司から辞令を受けた時はかなり戸惑いました。
だって結婚はこれから夫婦になって明るい家庭を築いていくおめでたい儀式ですが、葬式って亡くなった方を見送るという悲しく寂しい儀式じゃないですか。
だからこれまでとは真逆の仕事内容に、気持ちを切り替えることができるのかと不安でした。
コネで入社したので辞められなかった
それで最初はもう会社を辞めようかと迷ったのですが、親のコネで入社した会社だったので我慢して残ることを決意。
親の顔に泥を塗ることはできないという思いが強くありましたからね。
それで嫌々始めた仕事ですが、いざ働き始めると不安はすぐに吹っ飛びました。
というのも、そこの社員さんはみんなベテランばかりで若者がいなかったせいか、新人のわたしに対してやさしく丁寧に接してくれたんです。
それがほんと救いでなんとか踏みとどまることができました。
葬儀屋の仕事はやることが多く、覚えることもたくさん
仕事に関しては葬式に出席したことがある人ならなんとなくイメージできるかもしれませんが、実際はやることと覚えることがすごく多いです。
しかも下手なミスは許されません。
とうぜん亡くなった方と接する仕事ですから、言葉遣いや所作など、ご家族らに失礼のないように気を遣う必要がありますからね。
普段やっていた仕事内容
これは葬儀屋さんの規模や経験によってやらせてもらえる仕事内容は変わってくると思いますが、わたしがやっていた業務は以下のようなこと。
- 葬儀場の掃除や設営、片付け
- 斎場への道案内の看板設置
- 通夜、告別式の日時や故人の名前が書かれている看板を洗う
- 自宅や病院などからご遺体を葬儀場まで搬送
- 葬式場の交通整備
など裏方的な仕事がメインでした。まだまだ経験も浅かったので故人宅への相談や打ち合わせは1人ではなく、先輩と同行して流れを覚える感じ。
社内にいるときは会場のイスやお焼香を並べたり、祭壇の設置します。祭壇は宗教によって仏像なども違うため覚えるのが大変です。
あと案内看板を洗ったり、お通夜の準備の手伝い、精進料理の配膳、告別式の交通整理などですね。
葬式の司会進行や納棺師(映画おくりびとに出ていた仕事)などは別の専門職の方が行います。この辺は葬儀屋の規模や体制によっても異なるかもしれません。
仕事内容がどうしてもあわずに転職を決意
人間関係や夜勤、過剰な残業など労働環境に対する不満やストレスがあったわけじゃないのですが、あることがきっかけで転職をしました。
それはイレギュラーなケースに遭遇したこと。亡くなる方って必ずしもきれいな状態、お年寄りだけとは限らないんです。
例えば小さな子供もいるし、1人暮らしをしていて何日も経過している状態で発見されることもあります。
そういったケースにどうしても慣れることができず、それがトラウマになって辞めてしまったんです。
こうったことも葬儀屋であれば必ずやらないといけない仕事です。それを割り切って働ける人はいいと思いますが、わたしには無理でした。
以上が、葬儀屋で働き出した経緯と退職するまでの話です。この経験を踏まえてアドバイスというか、学んだことや知っていることを紹介しておきますね。
これから葬儀屋への転職を考えている人へ
わたしがいた職場のことなので会社によって違いはあると思いますが、この経験は葬儀屋への転職を考えている方へ役に立つと思うので書いておきます。
すごくやりがいのある仕事である
割り切って亡くなった方と接することができるのであれば、すごくやりがいを感じられる仕事であることは確かです。
大切な家族との最後の別れをお手伝いをする仕事ですから、なかなか経験できることじゃありません。
ご家族から感謝の言葉をいただいた時なんかは、やっててよかっといつも思っていました。
職種、業務内容について
葬儀屋といっても職種が細かく分かれていて、それぞれに業務内容が異なります。
- 葬祭ディレクター(葬儀全般の仕事)
- セレモニースタッフ(葬祭ディレクターの補助)
- 納棺師(故人の旅立ちの身支度をする)
- 司会(式の司会進行)
- 生花スタッフ(会場のお花の設営)
- ドライバー(火葬場の送迎)
わたしがやっていた仕事内容は葬儀ディレクターにあたります。でも経験が浅く先輩らの補助が多かったので、実際はセレモニースタッフ的な立場でしたけどね。
上記の仕事をどこまで自社でやるかは会社によって異なると思いますが、わたしがいたところでは司会と生花スタッフ、ドライバーは他の会社から派遣で来ていました。
経験や資格について
職場には若い人より年配の方のほうが多く働いていました。
また経験者であるに越したことはないでしょうけど、中途採用で入社してくる方も数名いたので未経験でも問題ないと思います。
わたしも異動になったときは未経験でしたし、資格も持っていませんでしたからね。
資格に関しては厚生労働省が認定している「葬祭ディレクター技能審査」があるので、取得しておくと就職や転職の際には有利になるかもしれません。
業界の将来性について
やりがいもある仕事にプラスして、将来的にも明るい業界だと言えます。
人っていつかは必ず亡くなるわけですから、この仕事がなくなることはないでしょう。
いまは高齢化も進んでいますし、実際にわたしの住んでいる地域でも新しい葬儀場が数軒建っています。それだけ需要があるということです。
年収はどれくらいなのか?
当時の新卒でまだ一人前に仕事もできていなかった頃のわたしの年収を書いても参考にならないと思うので、求人サイトに掲載されてある葬儀屋さんの年収をいくつか調べてみました。
参考目安として載せておきますね。
400万円/入社5年・30歳/月給28万5000円+賞与
500万円/入社8年・41歳/月給35万円+賞与
450万円/入社3年・35歳/月給30万円+諸手当+賞与
520万円/入社6年・37歳/月給32万円+諸手当+賞与
職種としては、葬儀の運営や司会進行、相談、式のプランニングなど会社によって若干異なるようです。
また求めている人材としては、業界未経験歓迎で自動車普通免許があればOK、経験は特に問わないってところが多いですね。
葬儀業界の求人が探せるサービス
葬儀屋の求人が載ってあるサービスも合わせて紹介しておきます。
転職サイトと転職エージェントがあるのですが、各サービスの違いは自分で転職活動をするか、アドバイザーにサポートしてもらうかです。
やはり転職を成功させるなら手厚サポートをしてくれる転職エージェントをおすすめします。
こちらの記事で詳しく紹介しているので求人を紹介してもらいたい人はぜひ参考にしてください。
まとめ
葬儀屋って普通の仕事とは少し異なります。
でもやりがいはあるし、将来的にも明るい業界であることは確かなので、抵抗なく働ける人にとってはすごくいい仕事だと思います。
興味がある人は求人を探してみてください。上記のサイトで「葬儀」で検索するとたくさん出てきます。
以上、わたしが葬儀屋で働いていた経験談でした、参考になれば幸いです。
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