後ろに走るジェットコースターやハロウィンのイベントなど今や東京ディズニーランドも超えるほどの大人気テーマパークになったUSJ行ったことあります?
今でこそ大人気ですが、以前は赤字経営で経営難に陥っていたんですよ。
その危機的状況を救ったのが、USJのCMO(チーフ マーケティング オフィサー)である森岡毅です。
私はプロフェッショナルという番組で森岡氏のことを知ったのですが、氏は元P&Gの社員で多くのマーケティング実績を買われてUSJにヘッドハンティングされました。
その森岡毅が書いた「USJを劇的に変えた、たった1つの考え方」という本がおすすめなので紹介します。
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マーケティングって難しそうって思う人でもすらすら読めるから大丈夫
本の内容はマーケティングについてがメインですが、仕事やビシネスにも活かせる知識や考え方が多く学べますので、マーケターを目指す方だけでなくサラリーマンや起業されている方、将来について迷っている学生にもおすすめです。
個人であっても企業であってもマーケティング思考は成功するためには非常に有効な考えなのできっとプラスになります。
でもマーケティングって聞くとなんか難しそうですよね。私もこの本を読むまではマーケティングの「マ」の字も知らないほどの知識しか持っていませんでした。
でも森岡毅が高校生の娘が読んでも分かるように書いたと言うように、USJの事例を交えながらなので私のような素人にも非常に分かりやすく書かれています。
USJを事例にビジネスや仕事を成功に導く方法が学べる
USJは2001年の開業からわずか3年後の2004年に経営破綻をしました。それから社長が変わりなんとか危機的状況をまぬがれたものの、客足は伸びず苦しい経営が続いていました。
この危機的状況を森岡毅はどうやって脱したのか気になりませんか?一体どんな施策を行ったのか。
実は行ったことの共通点はたった1つだけなんです。それが経営をV字回復させた最大の原動力になったと言っています。それは、
作り手の視点から消費者視点に変えた
これまでお客様に喜んでもらうためにイベントやアトラクションを作ってきましたが、それが間違っていたそうです。
「お客様が喜ぶもの」と「お客様が喜ぶだろうと作る側が思っているもの」は必ずしも一致しないということ。そのズレに気づかなければどんどんとお客は離れて行きます。
こんなに素晴らしいものを提供しているのになぜ喜ばれないのか?と思ってませんか?
それはサービスを提供する側の考えや都合であって本当に顧客が求めるものではないからなんです。それに気づけたことがUSJのV字回復に繋がったそうです。
この考えはどんな仕事にも当てはまりますよね。自分のサービスや商品を利用してくれるユーザーは何を求めているのか、こちらの考えを押し付けていないか。
それを知ることが成功に繋がるという考えは非常に参考になります。
戦略を学べば目的を達成することができる
消費者視点を根元にUSJを成功に導いた理由は、数々の戦略がうまくいったからです。
何か達成したい目的を叶えるために、自分の持っている様々な資源を、何に集中するのかを選ぶことです。
目的に対してきちんと戦略を練っていれば、勝つべくして勝つことができます。
USJの事例を交えながらどのように戦略を練っていくか、具体的なプランやチェック方法が紹介されているので、自分の仕事やビジネスに当てはめてみると、やるべきことが明確になります。
いまいち成果が出ないとか、無駄なコストやリソースを消費せずに成功したい方は、この方法を使えばリスクを軽減でき負ける戦はしなくて済みます。
キャリアを作るためにやっておくべきこと
これから進路や就職を考えている学生、キャリアアップに行き詰まりを感じている社会人が知っておいた方が良いことも書かれてあります。
希望する年収を得るためには
職業を選ぶ上で年収は誰もが気になることの一つですよね。その年収は市場構造が一定であるならば一定の幅で決まっています。
例えばレフトランに就職した場合、一社員から店長になった時の年収の幅はある程度決まっており、これはどのレストランに入ってもさほど変わりはありません。
今勤めているレストランの給料が自分が希望している年収に届かない場合、他のお店に転職してもほとんど変わらないんです。
自分の希望よりあまりに年収の開きがある場合は、レストランチェーン店のオーナーになるか、別の業界や職種に転職しなければならないことを覚えておいた方が良いです。
つまり最初から、成功から失敗までの球数が決まっているパチンコ台に座ってプレイしてるようなものなんです。いくらフィーバーしても上限が決まっています。
年収を仕事を選ぶ重要な要素とするならば、きちんと球数(年収の幅)を知ってからそのパチンコ台に座る(職種を決める)ようにしましょう。
自分の職能を伸ばしていく
会社の業務を淡々とこなすのではなく、そこから得られるスキルや職能を伸ばすような働き方をすべきです。
職能を身に付けていれば、例え勤めている会社がなくなろうとも、転職だって容易になりますし、自分のライフスタイルに合わせた自由な働き方を手に入れることができます。
強みの見つけ方
では自分に向いている職能、強みを見つけるにはどうしたら良いのか?
まずは他人と自分を比較しないことです。人と比べると自分の劣等感ばかりを意識するようになり、自身の良さが分かりにくくなります。
そして次にやるべきことは、自分が好きな行動を紙に書き出すことです。その行動には似通った共通点があるはずなので、その特徴が自分の強みになります。
本にはその好きな行動を分析して強みを見つけるための方法が書かれていますので、自分の向いている事や強みが分からない方は参考になります。
マーケターになりたい方へ
最後に森岡毅氏からマーケターに関心がある方へアドバイスが書かれています。
興味はあるけど迷っている方
企業が催しているインターンやビジネスコンペティションに登録して、実際の業務を複数の企業で体験してみて下さい。
本を読んでも先に進まないので、まずは体験してそれが好きと感じるかどうかで判断してみると良いでしょう。好きなら進めば良いし、ピンと来なければ辞めれば良いんです。
マーケターになることを決心している方
すでにやってやろうと思っている方は、マーケティングに強みのある企業を複数リストアップし、その会社のインターンやイベントに参加しましょう。
学生であれば就職活動のプロセスにこれらを加えれば良いですし、転職希望者であればプロの転職エージェントを利用して相談するのがベターです。リクルートエージェントなどを利用すればプロから貴重な情報を得ることができます。
仕事やビジネスで成功したい方へ
マーケターにならない方にもアドバイスがあります。マーケティングの戦略的な考え方は仕事やビジネスも成功に導いてくれます。
先ほど、戦略をきちんと練れば勝つべくして勝つことができると書きましたが、そのやり方をきちんと習慣化する事が大切と書かれています。
かなり簡単にまとめましたが、本書にはUSJの成功を例にマーケティングの本質などが具体的に分かりやすく書かれており、マーケターに興味のある方、ビジネスで成功を収めたい方、学生にも参考になることがたくさん書かれてあります。
また森岡毅がマーケターになるまでの経緯や経歴も書かれており、氏に興味がある方も楽しめます。実績を出し続けている氏のマーケティング力とその考えは間違いなくプラスになりますので、ぜひ読んでみて下さい。